09 たんぽぽとマーゲンチューブ

公園にはたんぽぽが咲いている。私が小さい頃は茎の長さが10センチ程度のものがほとんどだった。最近のものを見ると異常に茎が長い。

これはたんぽぽなのか?

調べてみるとブタナという植物でタンポポもどきとも呼ばれる外来種らしい。

キリンは高い木の葉っぱを食べる為に進化の過程で首が伸びた。

ブタナは何の為に茎を伸ばしたのだろうか。空は果てしなく遠いが長いやつは50センチ程ある。

こころのマーゲンチューブ

こころは病院で元気にしている。しかしある時から鼻から胃につながる管を入れることになった。

ミルクを飲む量が少ないため鼻から胃に管を入れて直接ミルクを点滴のように流す為だ。

この鼻からのチューブをマーゲンチューブという。

なるべく口から哺乳瓶で飲むように頑張るがどうしても途中で止まってしまう。

体が小さい為に胃も小さく、同じ位の月齢の赤ちゃんよりはかなりミルクの摂取量が少なくなってしまうのだ。

抱っこしてミルクをあげる。こころも頑張るが途中で疲れてしまい飲めなかった分は滴下して摂取量が減らないようにする。そんな日々が続いた。

病院では看護師や医師がいるから安心だけど家に帰ったら心配だ。

あとはやっぱり頭がでかい。私も小さい頃から頭がデカく帽子が入らないなんて事もあった。

骨形成不全症の特徴とパパからの遺伝か。

ごめんよ。

手足も大体同じ位の赤ちゃんの半分程度。極端に短くは見えないけど他の子と比べるとよくわかる。

入院していると次々に新しい赤ちゃんがやってくる。今時の医療は凄くて、少しくらい小さかろうがなんだろうが命をつなげて成長していく。

本当に病院の看護師さん、お医者さんには感謝している。みなさん本当に優しかったし心強かった。

季節は春になり黄色いタンポポもどきが咲きはじめ、少しずつ暖かくなってきていた。こころも少しずつ成長して骨を強くする薬を試してみる時期が近づいていた。

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